シンプルから広がる個性 ~ 七ヶ浜@宮城 ~

シンプルから広がる個性 ~ 七ヶ浜@宮城 ~の様子 七七支援隊 活動の記録

被災された方々が入居し始めてまだ間もない昨年の今頃、仮設住宅群は長方形のシンプルな建物が急遽整地された駐車場や公園などに等間隔に並んでいる、画一的で個性のないものに見えました。

岩手県住田町に作られた仮設住宅は、住田町の特産である木材を用い町が独自に建設した木造住宅なので随分他とは異なっています。
しかしほとんどの地域では同じような形をしていて、コストや平等性を考えると仕方ありませんが、裏も表も無い箱のようないかにも「仮」っぽくい建物のせいで場所全体が寂しい雰囲気に感じられました。

それでも、業者によって玄関に風除スペースが付けられたり、横に長い建物を横に繋ぐようなウッドデッキが作られたりすると、箱状の住宅に様々な起伏が生まれ、建物の表情のようなものが出来ます。
手作りのカラフルな表札が付けられたり、器用な人は自分で倉庫を付けたしたり、徐々に個性が生まれていきます。

七ヶ浜町の七中仮設住宅では今、いたるところで緑が見られます。
電柱を支えるワイヤを伝って伸びるカボチャや、屋根の高さまで成長したミニトマト、キュウリ、ナス、ユリなどの花々などが、建物の玄関脇や家の裏でたくさん育っています。

空いているスペースに土を持って小さな畑にしたり、アスファルトに覆われていたとしてもプランタを使えば大抵のものは作ることができます。
そんなプランタから成長したたくさんの植物も、仮設住宅に個性を作り出す大きな要素になっています。

葉っぱの緑や、赤や黄色の花の色は、無機質な空間に彩りを作りだし、生命感を生みだします。
最初がシンプルだからこそ、色々な個性が生まれてくるのでしょうね。

/* ----- 七ヶ浜 – 宮城 – 2012-7-29_11:03 – Nikon D700 ----- */

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