2011年11月12日、宮城県七ヶ浜町菖蒲田浜の松林でボランティアの皆さんによる一斉清掃が行われました。
津波の被害を受けて倒れたり立ち枯れてしまった松をチェーンソウで伐採し持ち運べるようにカットしたり、漂流したゴミなどを集めたりする作業はこれまでにほぼ終了し、今回はあちこちで小さな山になっている丸太や枯れ枝などを松林の端の集積場に運ぶという作業です。
この日七ヶ浜町ボランティアセンターに集まった団体や個人参加の人たちは総勢400名近く。
鎌倉市七里ガ浜から来た「七里ガ浜発復興支援隊」のメンバーも松林の作業に加わりました。
湿った松の丸太や枝は結構重いのですが、声を合わせて手際良く、次々に運ばれていく様子はなんだか蟻の行列のようでみるみるうちに松林の中がすっきりしていきます。
作業の進捗が目に見えて分かると一段とやる気が出るものですね。
支援隊のメンバーや、一緒の現場で作業をしていた福島にあるスーパーの皆さんの中に、大きな声で掛け声を掛けたり合いの手を入れたり冗談を言って笑わせたりする方がいました。
その声につられて周りの人たちも笑顔になり足取りもなんだか軽くなるような気がしました。
以前ボランティア作業中に何度か聞いた「どうせなら楽しくやらないとね」という言葉を思い出しました。
三陸沿岸の松林は防砂林、防風林の役目をなさないほど松の数は大きく減っています。
歯が折れて隙間だらけの安物の櫛みたいな状態です。
それでも、清掃が終わりすっきりした菖蒲田浜の松林の中には2メートルくらいに育った若い松がたくさん生えているのが分かります。
数年前に植林した松だそうです。
若さ故なのか、背が低くやわらかいため波の勢いにも柔軟に対応できたせいなのか、そうした若い松は結構残っているのです。
この先まだ十数年はかかるかもしれませんが、きっと元のような松林に戻ることでしょう。
菖蒲田浜は2011年11月11日、サーファーに開放されました。
これも、8ヶ月間こつこつと続けてきた海岸清掃活動のおかげなのだと思います。
1人1人の力はとても小さいけれども、みんなの力が集まって、そして続けていけばとても大きな成果へつながるんですね。
2011_11_12_13:03
/* ----- 七ヶ浜 – 宮城 – 2011_11_12_14:55 – Nikon D700 ----- */
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