復旧と復興と

復旧と復興との様子七七支援隊 活動の記録

復興を推進するためには当該各自治体の通常の予算規模ではとうてい不可能なために、2011年11月に成立した第3次補正予算に基づく交付金で賄うことになります。
自治体が行う事業に対しても国(関係省庁や復興省)に申請して承認されれば国庫から事業費用の補填などを受けることができます。

その制度に基づき、例えば次のような計画を立てたとします。
「被災した学校を立て替えるにあたり、給食室を今でよりも衛生的な構造やシステムに変更したい」
「津波や地震で寸断された通信ケーブル等を敷設し直すにあたり、防災情報配信などをスムーズにするために通信速度や容量が高いケーブルやシステムにしたい」
震災による経験を踏まえ、そして新しく作り直すなら今までよりも良いものを、そう考えるのが当然でしょう。

しかし、国へ申請してもすんなりとは許可されないのだそうです。
なぜなら、「復旧」のための予算なので「今までと同程度」の状態に戻すことが基本的な条件となっているからです。
今までと同じものでは具合が悪いことがいろいろと分かってきたからそれを踏まえて計画するのは当たり前のことです。
お金を掛けて旧式の状態に復元しておいて、それから新しいもの、よりより良いものに変更するというのは大変効率が悪く、無駄なことです。そういう誰もが考える当然のことをするために非常に手間も労力もかかってしまい、結局は計画の進捗が遅れることになります。
それにより迷惑を被るのは現場に住んでいる住民です。
不思議な仕組みになっているんですね。

今までお話を聞く機会があった市町や町長は、口を揃えてこう仰っていました。
「国には、被災自治体が自由に使える予算を付けて欲しい」現場のことを最も把握しているのは、国ではなくそれぞれの自治体ですし、実際に政策を実行するのもそうです。
元の状態に戻す「復旧」は当たり前のことです。
今まで以上の住みよい環境にするのが「復興」なのではないでしょうか。

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